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別名お花畑あたま。

無理をして「人に好かれる発達障害者」にならなくてもいいの

今年の雨期はものすごくよく眠れます

たくさん眠ることに罪悪感を持っていたころには、最近のように寝たいだけ眠る。ということが出来なかったので、あまり比較対象が多くないのですが、ここ数年だけとってみても、今年は本当によく眠れる。

一日20時間睡眠を今月だけで3回もやってしまいました。

まあ、たくさん夢が見られて幸せいっぱいです。

 

たくさん眠ったあとの体調もまずまずで、いい感じで現実も生きています。

頭の回転は少々ゆっくり目なような気がしますが、まあ、家事労働にはそんなに差しさわりがない。

しなければならないことに追いかけられているときには、そうは言ってられませんから、何かを諦める生活をしますけど、ここしばらくは、予定もゆっくり目の予定ばかりなので、大丈夫そうです。

とりあえず苦手な梅雨の時期、何とか過ごせそうです。

 

梅雨に入る前に読んだ本の話

発達障害関係の書籍を三冊ほど読みました。

どれも、気付かずにいたことを言語化してくれていたり、新しい情報が得られたり、自分の障害に関する考え方と方向性がとても似ていたりと、引っかかることなくスムーズに読めた本ばかりでした。

 

発達障害関係の本を読むのは本当に久しぶりのこと。

息子が小さかった頃、ASD(自閉症スペクトラム・当時はアスペルガー)の障害告知があった頃や、二次障害がひどくなった頃、自分自身がASDの診断を受けた頃など、結構必死な頃ばかり読んでいたので、現在のように、ゆっくりとしたどちらかというと穏やかな状態で、発達障害関係の本を読むのは初めてのことかもしれません。

 

アスペルガーの人はなぜ生きづらいのか? 大人の発達障害を考える (こころライブラリー)

アスペルガーの人はなぜ生きづらいのか? 大人の発達障害を考える (こころライブラリー)

 

 

天才と発達障害 映像思考のガウディと相貌失認のルイス・キャロル (こころライブラリー)

天才と発達障害 映像思考のガウディと相貌失認のルイス・キャロル (こころライブラリー)

 

 

DSM-5対応   神経発達障害のすべて (こころの科学Special Issue)

DSM-5対応 神経発達障害のすべて (こころの科学Special Issue)

 

 読んだのはこの三冊です。

いずれもtwitterからの情報です。ありがたいことです。

 

一冊一冊は、このブログでレビューとしてあげたいのですが(出来るといいな)今日は大まとめとしての、最近の発達障害関係のことを書こうと思います。

 

 

人に好かれる発達障害

障害者の合言葉のように、「好かれる障害者」がついてきますが、最近発達障害でもこの言葉を多く見かけるようになりました。

 

人に好かれる発達障害者。

職場で好かれる発達障害者。

地域で好かれる発達障害者。

 

どう考えてもわたしは無理だと思うのです。

発達障害の特性そのものが、多数派の皆さんには嫌悪されることが多いからです。

もちろんその特性を殺して、苦労してすごい努力をして、「好かれる発達障害者」になることも可能でしょう。でもそこには大きな落とし穴、「二次障害」が待っています。

 

好かれる障害者になるために、まずは「誤学習をなくそう」という言葉もよく耳にします。

これもあくまでもわたし個人の考えですが、子どものうちの誤学習は、その子どもが成長するにつれ、きちんと学びなおすことが出来ます。もちろん、それを教えていく正していくのは大人の役割です。普通の子どもたちのように、周りを見て何となく学ぶことはまずありえません。

子どもの実年齢と、精神年齢(WISCなどで出るIQの年齢ではなく、社会性の年齢とでも言いましょうか)、この差を親なり支援者なりがハッキリと把握しておくこと。するとこの社会性年齢の成長を見守りアクションに移る。すると、誤学習も素直に学びなおすことが出来ると思います。我が家の息子はそうでした。

二次障害さえなければ、社会性年齢もゆっくりではありますが成長しますし、よく言われる誤学習も正せて問題のない大人に成長すると思いますし、わたしはそう信じています。

 

大人に関してはかなりややこしいのはハッキリしていますので置いておきます(その理由は大人の場合診断されている方ほとんどが二次障害を持っているからです)。

それほど二次障害というものは大変なものだと思いますし、大人で診断を受けた発達障害の方、ほとんど二次障害がなかなか治らずに苦しんでらっしゃると思います。

 

早期発見、早期療育のすばらしいところは、こじらせる前に、適切な支援が受けられるということ。

だと思います。

 

「好かれる障害者」になるために、子どものうちから無理をさせることは、二次障害を引き起こす大きな原因となります。

このことは、子どものころ人とあわせるのに苦労した、自分を殺すのに苦労した、いじめられて苦労した、教師にひどい目に合わされて苦労した、社会に出て会社でどうしようもない状況に陥らされて苦労した。人に騙されて苦労した。人を信じすぎて苦労した。

そんな大人の発達障害者だったら直ぐに想像がつくのではないかと思うのです。

 

子どもは大人が守りましょう。

健やかにはぐくみましょう。

これは発達障害児に限ったことではありません、どの子だって同じだと思うのです。

 

「好かれる障害者」

などという幻想は、早いうちに無くしてしまった方がいいです。

それよりも社会性をあげるために、社会のルールやマナーを覚えていったほうがいい。そして社会の常識というものは時や場所において変化するものだということも、おいおい教えていってあげたほうが、うんと役に立つと思うのです。

 

「好かれること」を目標に掲げるととんでもない辛い目にあうと思います。

発達障害者を好いてくれるのは、自分の周りのほんの数人でよいではないですか。家族だったり、親友だったり。あるいはネットの仲間でもいい。趣味の仲間でもいい。

そう思います。

 

発達障害はハッキリ言って人に嫌われます。

そうハッキリ書いてあったのが、一番上の本

です。ここまでハッキリ書いてあるものを読んで私もかえってスッキリしました。

無理して人に好かれなくてもいいんですよ。

 

でもね、二次障害がなく、自己肯定感がしっかりとあれば、「明るい発達障害者」にはなれますよ。

 

それに関係あるかどうかはわかりませんが、とてもおもしろいブログ記事を読んだので参考に紹介させていただきます。

はてなブログで有名な方のブログなのでもうお読みのお方も多いと思いますが。

読んでいてとてもスッキリしました。明るくなれますよ。

 

 

発達障害だからといって天才でもなく特別な才能があるわけじゃない

長嶋茂雄さんの話からいきなり、天才とか才能の話に移るのもなんですが、発達障害者は何か好きなことや得意なことがあっても、それが現実の社会の中で受けいられるものかどうかといえば、受け入られないものの方が多いと思います。

要するに普通の人と才能や天才の面で言えば同じなのです。

 

ただ違うことは、特性から来る強いこだわり(良い意味での)と集中力そして場合によっては発想力や創造力がありますので、うまく成長し、またその好きなもの得意なものがある程度社会にも必要なものであったら、それを元に食べていくことも可能だと思います。

 

それには先に書いた、社会性と発達障害の特性が上手に交じり合うこと。

ルールやマナー、常識、TPO、それらを素直に覚えて素直に活用できるようになること。

何よりも大切なのは、わからないときにはわからないと人に頼ること、質問すること。

そういったことを子ども時代に学んで、二次障害のない成人となったならば、自分の好きなことで食べていけるかもしれません。

 

好きなことじゃなくても、社会の一員として適応することは充分可能だと思います。

 

くどいようですが、二次障害だけはダメです。

いま成人で活躍なさっている社会に適応されている方のほとんどは、二次障害なく成長し自己肯定感があっての上でのことだと思うのです。(中には特殊なパターンとして俺様絶対という誤学習をしてそのままの状態の方もいらっしゃいます。これも二次障害がなければそうならなかったと思います)

 

この本のタイトルの天才という文字に正直言って「また天才本、ギフテッド本かー」とくらいに思って避けていたのですが、人から紹介されるとまた違う目で読めるものなのですね。

発達障害の天才性を綴ってあるのではなく、発達障害の多岐に及ぶ特徴を視覚と聴覚の面からとらえて、詳しく書いてある本でした。

 

 

これからの発達障害

三冊目の本。(日本評論社「こころの科学シリーズ」のムック本です)

 

アメリカの精神医学会によって出版される「精神障害の診断と統計マニュアル」が2013年に19年ぶりに新しくなりました。

それがDSM-5。*1

 

つまり今後の発達障害の診断、治療、研究、教育、療育、支援、福祉と幅広く語られています。

ドキッとするようなこともしっかりと書かれていますが、この雑誌を読んで、思っているほど発達障害の未来は暗くないぞと感じました。

 

特に小さなお子さんを育ててらっしゃる親御さんたちには朗報と捉えてもよいのではないかと感じました。

 

二次障害と虐待についてはかなりの頁をさいて詳しく書かれていました。

 

わたしは二次障害のことをしつこいくらいよく書いていますが、自身が被虐待児のため、どうしても虐待については書きづらいところがありまして、気がつかないふりをしてしまうことが多いのですが、やはり発達障害児にとって、この虐待というものがいかに将来に重い影を落とすか、いやというほど記されていました。

 

発達障害の子育ては、親の考えや感情、環境、そういったことのほんの少しのねじれからも起こりえるものだと思うのです。

子どもを育てるというのは本当に大変なことなんだなあと、いまさらながらに思います。

だからこそ、子育てを助け合える社会になって行けばいいなと、福祉の面も、支援の面も、教育も、親と一緒に、親を助けながら、発達障害児一人ひとりを丁寧に育てていければと、またまた、頭の中でお花畑を咲かせているわたしであります。

 

 

 

最後までお付き合いくださいましてありがとうございます。

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*1:明確な診断基準として国際的に用いられている。amazonへのリンク 臨床家のためのDSM-5 虎の巻