「宝石の国」はメンタルがしんどいときでもわたしに心地よさをくれる
読書は現実逃避の役割もしてくれる
昨日は久々に、たくさんの本を読んだ。
そのほとんどがコミックだったけれど、それぞれが心地よくて現実から逃れて集中するにはぴったりの本だった。
ちなみに、
読んだのはこの3種。
コミックの方は数巻読んでいるので、起きている時間ほとんどを読書に費やしていたと思う。
一番重みがあったのは伊藤計劃<harmony/>で、400弱の頁数のSF。
これを一気読みしたのが原因で眠るまでの時間すべてを創造者のいる世界に浸らせてもらった。
<harmony/>については何か書きたくとも書けないんじゃないかと思う。
わたしの中のいろいろなものが邪魔をしそう。
わたしは宝石が好きです
鉱物が好きとも表現できます。
光り物が好き。
とはちょっと角度が違いますが、めんどくさいときはそう表現することもあります。
そんなわたしにこんなタイトルのコミックがあったら間違いなくレジ速攻。
で、1巻2巻は一度に読みまして、続きを楽しみにしていたのです。
何といってもこの本。
表紙が美しすぎるのです。キラキラ光った世界になっているのです。
作家(市川春子)さんのことを何も知らなくても、この表紙だけで購入しちゃいます。
本質的なジャケ買いです。
わたしとの出会いは、そんなはじまり。
内容もわたしの心をくすぐるよい世界に包まれるものでした
登場人物はほとんどが宝石たち。
宝石の擬人化と言ってしまっては軽すぎで、その心中は人間が生み出したとは思えない不思議な深さがあって、それが本当に心地よい。
宝石たちの日常(決して安寧としたものではないのですが)にたまらなく愛おしさを感じてしまう。
主人公のフォスフォフィライトがまたかわいい(性格が)。
フォスフォフィライト(燐葉石) *”空想の宝石・結晶博物館”
上にリンクさせていただいたサイトを読んでいると、まさにそんな感じの性格や設定になっていて、思わずうなずいてしまう。
創作物のバックグラウンドを深読みしすぎると面白みが半減しちゃうことがあるので、これ以上調べないことにしますが、よい感じで主人公が動き、喋り、考え、行動しているなあと感心。
作者の市川春子さんのほかの作品も読んでみたくなりました。
1巻2巻とそれぞれ思わぬエピソードがあるのですが3巻はこれまたビックリ!
ネタばれは好きじゃないので深くは書きませんが、講談社「アフタヌーン」に連載されているので、書下ろしでは絶対にないはずなのに、コミックスのために構成されているような展開で、これは作者さんの計算力?それとはまた違う力???と、思ってしまいました。
編集者さんの手腕なのでしょうか?????
いずれにせよ、拍手を送りたいです。
滑舌が悪いと絶対に発音できないような主人公の名前、フォスフォフィライト。
フォス (略して)が今後どうなっていくのか?
その他の宝石たちもどうなっていくのか?
この世界がどうなっていくのか?
ものすごく気になります。
わたしの残念な頭では、他のキャラの名前、主人公と同じで発音しにくいものもあって、ついでにキャラのお顔も姿もみな似ているので、非常に記憶しにくい。
そのおかげで、二度読み三度読みしてもいつも新鮮ですし。
どうなんでしょう?そういった要素も、この宝石の国の世界を作り上げていっているひとつなんでしょうね。
わたしにとって、この「宝石の国」は自分がひどく不安定なときでも、読書に現実逃避できる、貴重な存在になりそうです。
最後まで読んでくださってありがとう。感謝。